盗聴器発見方法とその手順
このページでは盗聴器発見作業の手順と考え方について解説します。
発見できる盗聴器の種類
今回紹介する方法で発見できる盗聴器は、電波を発射する最も一般的な盗聴器です。電波を使用しない盗聴器は、目視で発見するしか方法はありません。尚、現在利用されている盗聴器のほとんどが電波式の盗聴器です。
準備する物
必要な物
- 手動ダイアル式のFMラジオ
- 盗聴発見専用機( バグチェイサーEX )、もしくは盗聴発見機能付の多機能受信機( DJ-X8 )ちなみに、盗聴発見専用機と盗聴発見機能付多機能受信機の性能差についてはこちらをご参照ください。
- ラジオやラジカセなどの音源機器(盗聴器に電波を発射させるため)
あると便利な物
- 指向性アンテナ(NY-399X3推奨)
室内会話用盗聴器の有無の判断方法
音源の設置
調査対象の部屋の中央部に、ラジカセなどの音源を置き、ボリュームをある程度上げた状態で音を鳴らしておきます。ラジオを鳴らす場合はAMラジオをつけておく事を推奨します。(盗聴器の中には音声起動発信方式のものもあります。このような盗聴器の電波を発信状態にさせるために無音状態での発見作業はやめましょう。)
FMラジオによるチェック
手動ダイアル式FMラジオを使ってチューニングダイアルをゆっくりと回し、回せる範囲の受信電波を全て聞いてみます。もし部屋の中で鳴らしている音源と同じ音が聞こえてきたら、試しにあなた自身が声を発し(「あ〜」など)、その声も聞こえてきたらどこかにFMラジオ式盗聴器があると判断します。
UHF/VHF盗聴器の有無のチェック
盗聴発見機のスキャン(サーチ)を開始して盗聴器の電波を特定します。
※この際、盗聴発見機は盗聴器の電波だけでなく家電のノイズなど微弱な電波にも反応するので、反応があったらすぐに盗聴器だと思わないでください。
盗聴発見機に反応がある場合は、その反応(電波)が盗聴器のものかどうか以下の要領で検証する必要があります。
もしこの検証をしないまま発見作業→位置の特定を続けてしまうと、家電や電子機器の微弱な電波などを探すことになってしまうので、位置の特定をする前に落ち着いてその電波が盗聴器の電波かどうか検証しましょう。
盗聴発見機がサーチしてヒット(検出)した電波が盗聴器のものかどうか検証するには、その電波を聞く(傍受)する必要があります。
盗聴器は周囲の音を集音して電波で送信するので、その検出された電波が盗聴器であれば部屋の音が盗聴発見機から聞こえてくるはずです。
つまり、盗聴器を仕掛けた人間が受信機で聞いてるのと同じ事を発見機で再現するのです。
部屋の音(自分の声など)がもし発見機から聞こえてきたら、部屋の音が電波で送信されてる事になりますので、その電波は盗聴器の発信するものだと確定ができ、次のステップ(位置の特定)に進みます。
盗聴発見機がサーチした電波で部屋の音が聞こえてこなかった場合、その電波は盗聴器ではなく他の何らかの微弱な電波もしくは家電のノイズなので無視してスキャンを続けてください。
※過去の経験から言うと、この盗聴器ではないノイズが検出される例がほとんどです。
※盗聴発見専用機( バグチェイサーEX )は本体が識別音を発して、その識別音を電波で返してきた盗聴器にしか反応しないので、盗聴器以外の電波(家電のノイズなど)への誤反応が軽減された最新モデルで効率的に発見作業が行えます。
室内会話用盗聴器の位置特定方法
FMラジオで盗聴器を発見した場合の盗聴器の位置特定
FMラジオで盗聴波を聞きながら「あ〜」などの声を出しつつ、部屋のあちこちを移動し、聞こえてくる声がより大きくなる位置を探します。この時、FMラジオはイヤホン等を使用せず、スピーカーから音が出る状態にしてください。おおよその位置が断定できたら、FMラジオのボリュームを上げて壁や天井、家具などあらゆる場所にラジオを近づけてみます。その結果ハウリング(キーンという音)が起きれば、その近辺にFMラジオ式盗聴器があります。その後は目視で探して発見します。
UHF/VHF盗聴器を発見した場合の盗聴器の位置特定
盗聴発見器での発見作業であれば、発見した盗聴波(発見器から自分の声や部屋の物音が聞こえている状態)を聞いている状態で「位置特定モード」に切り替えます。すると「ピ・・ピ・・ピ・・」といった電子音に切り替わります。その状態で部屋のあちこちを移動し、電子音が大きくなる場所を探します。※盗聴発見専用機( バグチェイサーEX )はレベルメーターを装備してるので、電波の強弱をランプで表示して位置の特定をアシストしてくれます。
ある程度盗聴器に近づくと、受信している電波が強くなるため電子音の変化がわかりづらくなります。その時は発見器のアンテナを故意に外して受信感度を低下させ、さらなる位置絞込みを行います。
絞り込めたらその付近に盗聴器がありますので目視で探して発見します。
市販されている盗聴器のほとんどがUHF/VHFタイプの盗聴器です。より効率的に発信源を特定するには指向性アンテナを使用ください。
電話用盗聴器の有無の判断方法
盗聴器の起動
電話用盗聴器はほとんどの場合電話回線に仕掛けられ、電話が通話状態になると電波を自動的に送信します。そのため、チェックする電話の受話器をとるかオンフック状態にし、時報や天気予報などをダイアルして通話状態にします。
FMラジオによるチェック
手動ダイアル式FMラジオを使ってチューニングダイアルをゆっくりと回し、回せる範囲の受信電波を全て聞いてみます。もしかけている電話と同じ音が聞こえてきたら、試しにあなた自身が受話器で声を発し(「あ〜」など)、その声も聞こえてきたらどこかにFMラジオ式盗聴器があると判断します。
UHF/VHF盗聴器の有無のチェック
室内会話用盗聴器と同様に盗聴発見器を使用します。説明書に従い盗聴波スキャンを行います。盗聴波を発見したら、その電波から現在かけている電話の音が聞こえてくるか確認します。電話の音が聞こえる場合、試しにあなた自身が受話器で声を発し(「あ〜」など)、その声も聞こえてきたらどこかにUHF/VHF式盗聴器があると判断します。
現在出回っているほとんどの盗聴器が、UHF/VHFタイプです。
※電話用盗聴器を発見する際は必ず電話を通話状態(天気や時報)にして作業しましょう。
電話が通話状態でない時は盗聴器は電波の送信を停止して待機状態となっているので、そこで発見作業をしても全く無意味ですので注意しましょう。
電話用盗聴器の位置特定方法
発見の作業手順は上記4項を参照ください。また、電話用盗聴器は電話線に仕掛けるため、電話線沿いを重点的に確認してください。
※電話用盗聴発信機は通話中のみ電波を発信するのが主ですので、盗聴発見の際には電話を通話状態(時報や天気予報)にして作業を行ってください。
もし盗聴器があればその時報や天気予報が発見器(発見器やFMラジオ)から聞こえてきます。
盗聴発信機があるとさらに便利
盗聴器の発見手順は上述の通りですが、当店に多く寄せられるお客様の声として「もし盗聴器があったらどんな反応をするの?」というのがあります。
盗聴器があった場合の発見器の反応が分からないままに盗聴発見作業をしても本当に成功してるのか一抹の不安に駆られるようです。
そこで当店では盗聴発見器とともに安価なもので構わないので盗聴発信機を同時に購入されることをお奨めしています。
実際に盗聴器がある時には発見器はこんな反応をするんだ・・・というのを実感した上で盗聴発見作業を行うと、より効果的だからです。
盗聴発信機が長く必要ではない方には当店独自のレンタルシステムがありますので、盗聴発見器は購入、盗聴発信機はレンタルとすることも可能です。