盗聴器を使って盗聴するときの最大のネックは、ターゲットの室内に何らかの盗聴器を仕掛けなければいけないということです。
しかし、盗聴器の中で唯一、コンクリートマイクだけはターゲットの室内に入らずとも外部から室内の盗聴が可能です。
今回はこのコンクリートマイク盗聴について詳しく解説します。
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盗聴器を仕掛ける2つのリスク
ターゲットとの関係性にもよりますが、ターゲットの部屋に盗聴器を仕掛けたり、後日回収するという作業は2つの大きなリスクを伴います。
部屋に出入りするリスク
例えば盗聴発信器を使用する場合は、必ず一度はターゲットの室内に入り、どこかに盗聴発信器を仕掛けなければ室内の会話を聞くことはできません。
ボイスレコーダーを使用する盗聴の場合は、ターゲットの部屋に入ってボイスレコーダーを仕掛けて録音し、さらに後日もう一度ターゲットの部屋に入ってボイスレコーダーを回収しなければならないため、合計2回部屋に出入りしなければなりません。
このようなターゲットの部屋への出入りはターゲットに怪しまれる可能性のあるリスクです。
ターゲットの室内に仕掛けるタイプの盗聴器の場合、ターゲットの部屋に出入りするというリスクがあります。
発見されるリスク
盗聴発信器もボイスレコーダーもターゲットの室内のどこかに仕掛けるため、仕掛けた本体がターゲットに発見されてしまうリスクがどうしてもつきまといます。
ターゲットの室内に仕掛けない盗聴器
ターゲットの室内に何も仕掛ける必要がない、つまりターゲットの室内に出入りの必要がなく、ターゲットから発見される可能性がゼロなのがコンクリートマイクを使用した盗聴です。
コンクリートマイクはターゲットの部屋の壁越し、ドア越し、窓越しに室内の音声を聞くことができる盗聴器です。別名「壁マイク」とも言われています。
室内の音声は人の口から伝わる空気の振動です。私たちはこの空気振動を耳で感じて音声として認識します。この空気振動は空気だけでなく、部屋の周囲の建物構造物、例えば壁やドア、窓にも吸収されて伝わります。空気と違って建物の構造物に吸収された音声振動は微弱になり、人の耳で聞くことは出来なくなりますが、この微弱な振動を検知し、人の耳に聞こえるように変換してくれるのがコンクリートマイクです。
コンクリートマイクの使い方は簡単で、コンタクトマイクという接触用マイクを壁に当てるだけです。病院で目にする聴診器と同じようなイメージです。
コンクリートマイクを使用した盗聴には次の特徴があります。
ターゲットの部屋に出入りする必要がない
コンクリートマイクは部屋の外から室内の音声を聞くことができますので、ターゲットの室内に何かを仕掛けるために出入りするといった必要がありません。
ターゲットに部屋に仕掛ける必要がない
部屋の外から接触用マイクを当てて聞くだけなので、何かの機器を室内に仕掛ける必要がなく、室内に仕掛ける機材がないためターゲットから発見される可能性はゼロです。
ターゲットの移動にも追従できる
ターゲットが会話をする部屋が決まっていなかったり、ターゲットが部屋を移動した際にも、コンクリートマイクであれば対応可能です。ターゲットを追いかけ、隣の部屋やドア越しから簡単に会話を聞くことができます。
電波で発見される心配がない
コンクリートマイクは盗聴発信器のように電波を使用しないため、盗聴電波を検知して盗聴器の有無を調べる盗聴発見器で発見される恐れがありません。
電池寿命を気にする必要がない
ターゲットの室内に盗聴発信器やボイスレコーダーを仕掛ける場合、電池寿命が問題となることがあります。電池寿命のために盗聴期間が制限されます。
コンクリートマイクはターゲットの室内に何も仕掛ける必要がなく、本体は常に手元にあるためいつでも電池交換ができます。期間を気にせずいつでも望むだけ盗聴が可能です。
コンクリートマイク使用の条件
コンクリートマイク使用の条件は、ターゲットの部屋の隣で聞かなければならないことと、ターゲットの部屋とを隔てる構造物の特徴です。
使用する場所については、コンクリートマイクは基本的に壁やドアを隔てた隣から聞くことが最も確実です。場合によっては床や天井を介した上下階や、柱や梁を介した遠くの部屋の音声も聞くことができる可能性がありますが、これは建物の構造や会話の声の大きさにも依存しますので、いろいろ試してみることをお勧めします。
建物構造物については、コンクリートマイクが得意とするのは中身が詰まった構造材です。部屋を仕切る壁、ドア、窓などを介して良好に聞くことができます。壁については同じ宅内の部屋を仕切る壁などは聞きやすく、外壁など断熱材が入ってるような壁は聞き取りづらくなる可能性があります。これも色々な壁で試してみて、よく聞こえる場所を探してみましょう。
まとめ
今回は壁越しに盗聴でき、相手にバレる可能性がないコンクリートマイク盗聴を詳しく解説しました。
盗聴器は相手の部屋に何かを必ず仕掛けなくても、コンクリートマイクのように壁越しに盗聴できる方法もあり、仕掛けるリスクや発見されるリスクを低減できます。
ターゲットの近くで盗聴できる場合には、是非このコンクリートマイクも検討されることをお勧めします。