コンクリートマイクという名前を聞いたことがあるでしょうか。
コンクリートマイクは壁越しの音声を聞ける道具ですが、名前は聞いたことがあってもどのような原理になっているか知らない方が多いことでしょう。
今回は、コンクリートマイクの原理と盗聴の違法性について紹介していきます。
□コンクリートマイクの原理とは?
コンクリートマイクは例えると、病院の診察で使う聴診器のようなものです。
聴診器は、心臓の鼓動や呼吸音のわずかな振動を大きくして身体の状態を確認します。
音は振動によって伝わることから、コンクリートマイクも壁越しの小さな音声や会話で伝わる振動を大きくして聞こえやすくします。
形も聴診器に似ており、壁に押し当てる収音器、音を大きくするアンプ、大きくした音を耳に伝えるスピーカーというつくりになっています。
コンクリートマイクの聞き取りやすさは壁の材質にとって異なります。
聞き取りやすいのがその名にもあるようにコンクリートの壁です。
コンクリートは、密度が高く硬い素材であることから、振動が良く伝わります。
一方で、聞き取りにくい壁が木造のものです。
木造建築では、柔らかく空洞のある構造となっています。
そのため、振動が弱くなってしまいコンクリートマイクでは振動をつかめません。
また、壁の内部に断熱材や遮音材が仕込まれているような場合も振動が吸収されてしまい、音が伝わらないことが多いです。
□盗聴は違法になる?
実は、日本には盗聴を取り締まる法律はありません。
しかし、ニュースで盗聴により捕まっている人を見たことがある方もいらっしゃるでしょう。
それは、盗聴自体の罪で捕まっているのではなく、盗聴の前後の行動が法律に反するとして逮捕されているのです。
ここでは、盗聴に関連した犯罪を紹介します。
*住居侵入罪
正当な理由なく人の家や敷地に侵入した場合に該当します。
盗聴器を仕掛けるために勝手に住居に侵入すると犯罪として扱われる可能性が高いです。
*器物損害罪・建造物破壊罪
家に侵入し、さらにコンセントの蓋をはがして破損させたり、壁に穴を開けたりして盗聴器を設置するなどすると器物損害罪や建造物破壊罪にも問われる可能性があります。
□まとめ
コンクリートマイクの原理はおわかりいただけたでしょうか。
聴診器のような原理と見た目となっていて、振動を大きくすることで小さな音も耳に聞こえるようにしています。
また、盗聴自体は違法ではないですが、その前後の行動で法律に触れる可能性があることを知識として覚えておきましょう。